涙の量が減少したり、涙の質が低下することによって、目の表面を潤す力が低下している状態をドライアイと呼びます。加齢やまばたきの回数が減ったことなどで起こる場合もありますし、さまざまな病気の症状として現れることもあります。
パソコンなどの画面を見ている時にはまばたきの回数が減少することもあって、オフィスワーカーの1/3がドライアイだという報告もされています。年々増加傾向にあり、目の表面が乾くことで角膜や結膜に障害を起こしやすくなるので注意が必要です。
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涙の量が減少したり、涙の質が低下することによって、目の表面を潤す力が低下している状態をドライアイと呼びます。加齢やまばたきの回数が減ったことなどで起こる場合もありますし、さまざまな病気の症状として現れることもあります。
パソコンなどの画面を見ている時にはまばたきの回数が減少することもあって、オフィスワーカーの1/3がドライアイだという報告もされています。年々増加傾向にあり、目の表面が乾くことで角膜や結膜に障害を起こしやすくなるので注意が必要です。
涙は目の表面に潤いを与えて傷つきにくくする役割や、角膜や結膜の細胞に栄養を供給する働きも持っています。眼球上部にある涙腺という組織で作られた涙は、まばたきによって目の表面にまんべんなく行き渡った後に表面から蒸発し、残りは目頭にある涙点から鼻の奥に排出されます。涙の量が少なくなったり、まばたきが減ると涙で潤いが補充されず眼球表面が乾いてしまい、目の表面が傷付きやすいドライアイになります。
また、涙の質が低下することでもドライアイになります。涙を構成している油層、水層、ムチン層という成分のバランスが崩れると蒸発しやすくなり、ドライアイにつながります。
目が乾く感じだけでなく、ドライアイの症状はさまざまな目の不快感として現れます。
歳を重ねると涙の分泌量が減ります。また、加齢によって涙の成分である油分を分泌する腺が詰まって成分が不安定になりますし、結膜部分が弛むことで涙をとどめることができなくなったり、摩擦が起きやすくなるなどが起こります。こうしたさまざまな要因から、加齢はドライアイの大きな要因になっています。
パソコンやスマートフォンなどモニター画面を長時間見ていると、瞬きが減るので、ドライアイの症状を起こしやすくなります。乾燥した環境では、よりリスクが高まります。
また、コンタクトレンズ、特にソフトコンタクトレンズ装用はドライアイの症状を訴える人の割合が高くなっています。
涙の量を調べる検査です。専門のろ紙を瞼の縁にはさんで、5分間でどのくらいの長さが濡れるかを調べて判定します。
目の表面の状態を調べる検査です。フルオレセインという黄色の染色液を少量点眼し、スリットランプという顕微鏡で観察します。
涙の安定性を調べる検査です。フルオレセインという黄色の染色液を使い、涙の層がどのくらいの時間で乱れるかを調べます。
潤いを補充する点眼薬を使った治療です。比較的症状が軽い場合に用います。人工涙液のほか、ヒアルロン酸製剤、ムチンや水分を分泌促進する点眼薬、ムチンを産生する点眼薬などがあります。
涙の排水管の入り口である涙点にフタをして、涙がとどまるようにして、ドライアイの症状を改善させます。処置は、外来で短時間で行えます。
パソコンやスマートフォン使用時、そして運転中など、まばたきの回数が減る作業を行っている際に、意識的にこまめな休憩を入れて目を休めるよう心がけます。
涙の量を減らしたり、質を低下させる内服薬や点眼薬を医師と相談の上使用を減らしたり、コンタクトレンズから眼鏡に変えることもオススメです。目が乾きにくくなるドライアイ用の眼鏡なども市販されています。
環境に関しては、加湿器の使用、エアコンの風を直接浴びないようにする。また、目を温めて目の疲れを取ることも有効です。
重篤な症状になることはまれですが、ドライアイは慢性的に目の疲れや不快感をもたらします。眼科を受診して、角膜や結膜に深刻な影響がないか確認し、保湿力の高い点眼薬などを処方してもらうなどして、ドライアイを解消しましょう。